ライト感覚日記系について

 「ライト感覚日記系」(あるいはライト日記系)とは系譜としてはコジャレ系の後継となる。2000年〜2001年の侍魂以前までが全盛期だった派閥。「ライト感覚日記系」という単語の提唱者は『偽黒武堂の三国志探訪』のニセクロ氏である。ここで言う「ライト」とは「軽さ・明るさ・分かりやすさ」のことらしいが、もう一度ニセクロ氏の文を読んでみよう。

ライト感覚日記系は此処での仮称である。該当サイトとしてドリフトウッド、マフィア、九十九式、旧ナフ、桃色核実験ら(及び彼らのリンク集に折り込まれている多数の類似サイト)がこれにあたる。彼らにコジャレ系や自称痛い系、フォント弄り系に相当する呼称は無い。正確に言うなら『日記系』こそ彼らの呼称だった。(WEBSITEテキストサイトと拘りながら「もう日記系でいいです」とした流れを象ったのが彼らである。)彼らは2000年秋から、先行者フラグが立った侍魂によってテキストサイト界の潮流が大きく変わり、それが明かになる2001年夏までのテキストサイト(この場合はリードミー文化圏を中心軸とする)界隈のメインストリームであった。

彼らの流れは元々2000年春までメインストリームであり、その後急速にその名称が色褪せ、終息したコジャレ系と呼ばれるサイト群のデザイン要素(デザインやセンスや色づかいなど)を継承したものである。

元々のテキスト系(リードミー文化圏)のサイトがアクセス数を上げるため/落とさないために更新頻度を上げてゆくうちに日記がコンテンツに加わり、更にそれがメインコンテンツとなると言う形を取ったのに対し、始めから日記をメインコンテンツとし、その中の良いものを別枠でテキストとして切り分けると言う意識の持ち方をしている点で先発組(つまり『日記系』と言う呼称が出来る前にあった諸テキストサイト群)と区別出来る。(これが彼らを『日記系』と呼ぶ理由。)(この意識の違いはそれまでのテキストサイトの歴史があってこそと言う点で流れとしては継承されている。)

彼らの特徴は軽いブレイクタイムに一読出来る軽い分量・軽い内容の日記テキストとネットを通じた(オフでの)コミュニケーション指向である。驚くべきことに(とは言うものの実は驚くべきことでもなんでもないのだが)この特徴は侍魂に影響を受けて産まれた多数のフォント弄り系、自称痛い系のサイト群と同じ性向であると言うことだ。単に彼らはサイトに対する嗜好がデザイン嗜好かフォント弄り嗜好かと言う違いだけで基本的には同一のグループ/流れに属している。(即ち日記系、と言うわけだ。)

原文
 
非常にわかりづらい書き方ですので、私の方でわかりやすく書いてみます。おそらくはこういうことを言いたかったのだろうと。
■コジャレ系というのは「デザイン」と「オタク文化」の2つの要素があるわけだが、「デザイン」のほうを継承したサイトが「ライト感覚日記系」である。
■「ライト感覚日記系」は「コジャレ系」の衰退後から侍魂が出てくる前までの間、リードミー文化圏(広義のテキストサイト)の主流であった。
■コジャレ系やゲーム系テキストなどの原始テキストサイトは元々はオタク文化やゲーム考察がメインコンテンツであり、サブコンテンツとして日記があった。やがて、サイトのアクセス数を稼ぐために日記がメインコンテンツになっていった。それに対しライト感覚日記系はサイトの開設当初から日記をメインコンテンツにしている。
■ライト感覚日記系と(侍魂以後の)フォント弄り系、痛い系は本質的には同じものだ。歴史的な流れも同じラインに乗っている。
 
と、こんなところでしょうか。実は「ライト感覚日記系(ライト日記系)」という単語はあまり一般的ではない(ニセクロ氏以外で使ってる人が少ない)ので、まとめページで「ライト感覚日記系」という単語を採用するかどうかは微妙ですが、「コジャレ系の「デザイン」を継承したサイトがあった」ということは触れておいたほうがいいのかなと思ってます。