『ろじっくぱらだいす』『侍魂』『ちゆ12歳』の子どもたち

 テキストサイトと言って、まず挙げられるサイトは『ろじっくぱらだいす』『侍魂』『ちゆ12歳』の3つになるでしょう。で、テキストサイトブームのときはこの3サイトの模倣サイトが沢山現れたわけですが、知っての通り模倣サイト達の殆どはすぐに消えていったわけです。とは言っても消えずに残って成長した模倣サイトもあるわけで。
 
 『ちゆ12歳』の模倣は、いわゆる量産型VNIですよね。量産型VNIは『ろじっくぱらだいす』や『侍魂』の模倣サイト達よりも健闘しました。成長し、現在も更新しているサイトが多い。『TBN』は大出世しましたし(テキストサイトではないけどね)、他にも『もなみ』『ヨシミ』『さやさや』『やえ』『かすみ』と言う風に簡単に数サイトの名を上げることができます。量産型VNIの場合は『ちゆ12歳』自体がテキストサイトとニュースサイトの合いの子みたいなものですから、量産型VNI達はテキストサイトとして生き残る道とニュースサイトとして生き残る道の二つ用意されていたので生き残り易かったのかもしれません。
 
 『ろじっくぱらだいす』の模倣で現在も生き残ってるのは『えこのみっくぱらだいす』と『め組』。「ろじぱらフォーマット」は書き手にかなりの才能を要求するフォーマットだと思います。シンプルなデザインで文字は基本一色(たまに複数色使う)。そして短文。この地味なフォーマットで面白文を毎日書くのは至難の業かと。
 
 そして『侍魂』の模倣・・・というと本人からは「違う」と言われるのかもしれませんが、『侍魂』と同じ「間」の取り方をして大出世したのが言わずと知れた『僕の見た秩序。』でしょう。『僕の見た秩序。』は01年に開設したサイトなのですが02年の10月のハットリ君ネタ辺りから急にテキストサイト的な文を書くようになって、12月頃には『侍魂』と同じような改行の入れ方をするようになりました。『僕の見た秩序。』の中の人は元々画像加工技術を持っていた人です。フォント弄り&改行技法を生かし、さらに元々持っていた画像加工技術と組み合わせた「僕秩スタイル」を確立したことが、大成功を収めた理由なのでしょう。
 
 
 テキストサイトブーム時に発生した模倣サイトの殆どが短命に終わりました。しかし生き残ったサイトもある。その差はなんなのでしょうか。私は「模倣に+何か自分の得意なことを付け加えることができたサイト」が生き残った、そういうことだと思います。